AI で雑誌を作ってみた『THE AI』編集日記

この記事でわかること
- 24 ページの台割と、人(編集長)と AI の分担
- 表紙を画像の AI 5 つに描かせた選考会の結果
- 時刻つきの日記と、うまくいかなかった 7 つ
確認した環境: YOBITSUGI AI で画像の AI 5 つを実行・紙面と PDF は Claude Code で作成 / 2026年10月15日に確認
ハック!でAI の記事の結果から、AI で雑誌を 1 冊作りました。題は「THE AI」vol.1、A4・24 ページの PDF です。作業は 10 月 15 日の 21:03 に始め、21:54 に PDF を出しました。新しく作った絵は 16 枚で 70.2 クレジット、ほかの絵はすべて、これまでの記事で作った実物です。この記事は、作りながら付けた日記と、うまくいかなかったことの記録です。
THE AI vol.1 をダウンロードする(PDF・24 ページ・8.3MB)

なぜ雑誌にしたか
編集長の依頼は、各 AI を面白おかしく紹介し、実例を載せ、今までの記事の内容から、よりビジュアルに特化した見やすい雑誌に仕上げる、その上で編集日記も記事にする、という 1 回の発言でした。
ハック!でAI には、同じお題を複数の AI にそのまま渡して比べる連載「同じお題で AI を比べる」(10 月 15 日時点で 19 本)や、動画生成 AI で作った映像を載せる「AIで映像を作る」(6 本)があります。雑誌は、その結果を絵と数字で読み返すための 1 冊です。新しく調べた事実は入れず、数字はすべて元の記事のままです。
人が決めたことと、AI に任せたこと
| 人(編集長)が決めたこと | AI(Claude Code)がしたこと |
|---|---|
| AI で雑誌を作る。誌名は「THE AI」 | 形(A4 縦・20〜24 ページの PDF)と、新しい絵の予算(700 クレジット)の案 |
| 各 AI を面白おかしく紹介する | 「笑いは事実の範囲で、各社を貶めない」という決まりの案と、キャラクターの見立て(ロボットと持ち物) |
| 実例を載せる | 台割(24 ページの割り振り)と、32 本の記事から数字と出来事を抜き出すこと |
| 今までの記事の内容から作る | 数字と出来事を、元の記事と一字一句照らす(244 件) |
| ビジュアルに特化して見やすくする | 表紙の選考会の企画と数える観点、紙面の HTML・PDF・全ページの確認 |
| 編集日記も記事にする | この記事 |
形・予算・笑いの範囲は、依頼を受けた AI の案です。各社のロゴを使わないのは、編集長が決めた編集部の決まりです。
記事を読む仕事は 6 つの群に分け、別の AI(Claude Code の下請けの読み手 6 本)に任せました。モデルごとの数字・名場面・失敗・雑誌に映える実物を、記事の行番号つきで返させています。紙面に使う文は、その行の文と一字一句同じかを、小さな道具で 1 件ずつ確かめました。
台割: 真ん中に AI 名鑑
24 ページのうち 12 ページを AI 名鑑に充てました。前に目次と特集、後ろにギャラリー・名場面集・映像の連載・用語集・早見表・コラム・編集後記を置いています。名鑑は 10 体で、読み上げ・3D・日本語特化などの AI は脇役のページにまとめました。
名鑑の 10 ページは、得意・苦手・料金・名場面を同じ型で並べました。型がずれないよう、1 体ずつのデータから紙面を組み立てる道具を作り、各ページの下の出典の題も、記事から読んで書かせています。


表紙の選考会: 上の余白を空けたのは 1 つ
表紙は 1 つのモデルに頼まず、画像の AI 5 つに同じ文を渡し、1 回目の結果から選びました。数える観点(ロボットの数・上の 3 分の 1 の空き・字の有無・縦長・切り絵の見た目)は、結果を見る前に計画の紙に書いています。この選考会は、雑誌の 23 ページのコラムにしました。

- 上の 3 分の 1 を空けたのは Kling Image 3.0 だけで(33.3%)、ほかは 24〜26% まで、Gen-4 Image は上の端まで絵がありました。連載の第8回で「左半分を空ける」が 5 つとも守れなかったのと、同じ形の外れです。
- ロボットを 5 体描いたのは GPT-Image-2.5 Sunburst と Grok Imagine 2.0 です。Nano Banana Pro は 4 体、Kling Image 3.0 は 6 体でした。
- ①〜④ の ○ は、GPT-Image-2.5 Sunburst と Grok Imagine 2.0 が 3 つずつで並びました。A4 に刷るので画素の多い方(1024×1536 と 832×1248)を選び、しぐさの分かりやすさも考えて、GPT-Image-2.5 Sunburst に決めました。ここは編集部の見立てです。
- 上の余白は足りなかったので、題字は空いた 25% ほどの中に収まる大きさにしました。
AI 名鑑: 持ち物は、記事で起きた出来事から
名鑑のロボットの絵は、表紙と同じ GPT-Image-2.5 Sunburst で 10 枚作りました(人の顔やロゴの形を避けた理由は、日記の 21:08 のとおりです)。持ち物やしぐさは、記事で実際に起きた出来事から選んでいます。
| 名鑑 | 持ち物・しぐさ | 元にした出来事 |
|---|---|---|
| Claude | 便せんに小さな紙を書き足す | 2 回目のおわびのメールに、頼んでいない約束の 1 文が加わった(第5回) |
| GPT | 虫めがねとストップウォッチ | 問題文の誤りを 2 回目にも指摘したのは GPT-6 Astra だけ(第13回) |
| Gemini | 机からあふれる巻紙 | 800 字以内の企画書が 835 字(第5回) |
| Grok | 小さなメモと大きな砂時計 | 企画書は 449 字で最少、3 本の時間は 114.0 秒で最長(第5回) |
| Nano Banana Pro | 5 本いけた花びんを、6 本で描く | 5 本と頼んだチューリップが 6 本(第6回) |
| GPT-Image-2.5 Sunburst | リュックとがま口 | 人物にリュックを背負わせた(第6回)。1 枚 1.9〜3.9 クレジット |
| Seedance | 蝶ネクタイ・マイク・積んだ硬貨 | 音が入ったのは Seedance 2.5 だけ。5 秒 1 本 526.5 クレジット(第2回) |
| Kling | フードで素早く振り向く | 元の絵に無いフード。「ゆっくり」でなく約 0.5 秒で後ろ向きまで回った(第2回) |
| Veo | 花束と旅行かばん、後継にバトン | 2026年10月15日時点で、早ければ 10月22日に提供を終える予定。後継は Gemini Omni Flash(第4回) |
| Runway | 台車ごと前へ進み、傘を 2 本 | ドリーアウトで前へ進んだ(第17回)。傘が 2 本になった(第18回) |
10 枚とも拡大して、字が出ていないことを確かめました。Nano Banana Pro の絵は、文のとおり、絵の中のチューリップが 6 本、台の花びんが 5 本でした。最後に 10 体の集合写真を 1 枚作り、編集後記に使っています。


載せないと決めた絵もあります。SF の回の、ロボットの肩に数字が出た場面は外しています。
ギャラリー・用語集・早見表
ギャラリーと名場面集は、1 回目の結果をそのまま載せ、数えた結果をキャプションにしました。用語集には、用語ごとに記事の数字を 1 つ添えています。


日記から
作りながら、決めたこと・迷ったこと・失敗・直したことを、その場で日記に書きました。抜粋です(文は日記のまま)。
- 21:08 ごろ 迷ったこと: 「キャラクターのように紹介する」の絵をどうするか。人の顔にすると実在の人に似る心配があり、ロゴの形や会社の色を使うと決まりに触れる。→ 切り絵ふうの小さなロボットに、記事で起きた出来事を小道具として持たせることにした。
- 21:10 ごろ 思いついたこと: 表紙を 1 つのモデルで作るのでなく、画像の AI 5 つに同じ文で描かせて「表紙の選考会」をコラムにする。この雑誌らしい。
- 21:13 まず GPT-Image-2.5 Sunburst の 1 枚だけ流して形を確かめた(22.2 秒・2.1 クレジット)。ロボット 5 体・上の余白・字なしが一度でそろって、少し拍子抜けした。
- 21:14 失敗: ここまでの記録の時刻を、時計を見ずに見込みで書いていた(21:31 と書いた所は、実際は 21:13)。ファイルの時刻と道具の記録に合わせて直した。
- 21:17 迷ったこと: GPT-Image-2.5 Sunburst と Grok Imagine 2.0 が同じ 3 点。(中略)Nano Banana Pro の切り絵らしさがいちばん好みだったが、ロボットが 4 体だった。
- 21:19 字はどの絵にも出ていない。Kling のロボットはフードの上からアンテナが出ていて、少し笑った。
- 21:29 迷ったこと: 「第5回」だけでは、どの連載の回か分からない。→ 比べる連載は「第5回」、映像は「映像 第1回」、品質は「品質 第2回」、技術大全は「技術 第1回」と書き分け、目次のページで断る。
- 21:40 直したこと: Veo の「猫が正面を向いたのがいちばん早い」は、記事を読み直すと Seedance 2.5 も 1.5〜2 秒で、言い切れない。
- 21:50 迷ったこと: 文章の AI(Claude・GPT・Gemini)のページは絵が 1 枚しかなく、下が 5cm ほど空いた。(中略)→ 記事の数字から小さな棒グラフを HTML で描いた。
うまくいかなかったこと
- 日記の時刻を見込みで書いた。 日記の 21:14 のとおりです。以後は書くたびに時計を読みました。
- 絵の枚数を数え違えた。 新しい絵を 17 枚と書きましたが、数え直すと 16 枚(表紙の候補 5・名鑑 10・集合写真 1)でした。
- 1 回目の PDF で、文や表が重なった。 特集の右ページ・名鑑の扉・コラムの 3 ページです。位置を mm で決め打ちしていたためで、見出しの下を上から順に流し込む形に変えました。PDF を作る道具には、ページの中の箱どうしの重なりを数える検査を足しました。表紙の題字も、右へ 8 画素はみ出していました。
- 同じ写真が 2 ページに出ていた。 Nano Banana Pro の駅のホームの絵などです。ほかの回の実物に入れ替えました。
- 言い切りすぎた。 上の Veo のほかに、Veo の見出しに「いちばん安い 4 秒」と書いていましたが、第17回の Kling 3.0 は 4 秒 59.0 クレジットで、Veo 3.1 Fast の 70.2 より少なくなります。「4 秒 70.2 クレジット」に直しました。
- 「名場面は 1 回目の出来事」と書いていた。 Claude の名場面(頼んでいない約束の 1 文)は、2 回目の答えです。扉と編集後記の説明を「実際に起きた出来事」に直しました。
- ページの下が空いた。 文章の AI のページは、日記の 21:50 のとおり棒グラフで埋めました。
かかった時間と費用

- 時間: 21:03 に始め、21:54 に PDF を出しました(51 分)。この記事とページ見本の図を書き終えたのは 22:01 です。校閲(書き手とは別の AI)の直しを入れた PDF は 22:21 です。
- 新しい絵: 16 枚で 70.2 クレジット(予算 700 の約 1 割)。表紙の候補 5 枚が 47.6、名鑑の絵 10 枚が 20.5、集合写真 1 枚が 2.1 です。GPT-Image-2.5 Sunburst は 1 枚 2.0〜2.1 クレジット、15.2〜22.2 秒でした。
- 雑誌: PDF は 24 ページ・8.3MB。載せた画像は 60 枚、出典にした記事は 32 本、照らした数字と出来事は 244 件です。
- 数えていないもの: 紙面の文・図・PDF を作った Claude Code の利用の費用は、この記事では数えていません。
絵を作った文(プロンプト)
どれも YOBITSUGI AI の画像を作る道具に渡し、1 回目をそのまま使いました。同じ文で試せるよう、全文を載せます。
表紙の選考会で 5 つに渡した文(全文)
渡した先は GPT-Image-2.5 Sunburst・Nano Banana Pro・Grok Imagine 2.0・Gen-4 Image・Kling Image 3.0 です。縦長(1024×1536)を指定し、GPT-Image-2.5 Sunburst と Nano Banana Pro は、そのモデルを選ぶ指定(best)を付けました。ほかの設定は既定のままです。
雑誌の表紙に使う、縦長のイラスト。色紙を切って重ねた切り絵のような絵で、紙の質感とやわらかい影がある。編集部の大きな木の作業台を、斜め上から見下ろした構図。台の上には、作りかけの雑誌のページ、写真の束、絵の具の皿、小さなフィルムのカメラ、マイク、定規が並んでいる。オリジナルの小さなロボットが 5 体いて、ページを並べる・色を塗る・写真を選ぶ・カメラをのぞく・マイクに向かう、をそれぞれしている。ロボットは丸や四角の簡単な形で、顔は丸い目が 2 つだけ。既存のアニメ・映画・ゲームのキャラクターや、会社のマスコットやロゴには似せない。色はクリーム色の地に、朱色・群青・からし色・若草色。画面の上から 3 分の 1 は、題を重ねるために物を置かず、無地のクリーム色の紙の地にする。絵の中には、文字・数字・ロゴ・記号を描かない。
名鑑の見立ての絵 10 枚の文(全文)
GPT-Image-2.5 Sunburst・縦長(1024×1536)です。どの絵も、下の共通の段落のすぐあとに、キャラクターごとの段落を続けた 1 つの文として渡しました。
共通の段落:
雑誌の人物紹介のページに使う、縦長のイラスト。色紙と粘土で作った小さな模型を、やわらかい光で撮ったような絵。背景は無地のクリーム色の紙。オリジナルの小さなロボットのキャラクターが 1 体で、画面の下 3 分の 2 に置き、上の 3 分の 1 は無地の背景だけにする。ロボットは丸か四角の簡単な形で、顔は丸い目が 2 つだけ、頭に先が玉のアンテナが 1 本。既存のアニメ・映画・ゲームのキャラクターや、会社のマスコット・ロゴには似せない。絵の中には、文字・数字・ロゴ・記号を描かない。
Claude の段落:
群青色の四角い体のロボット。木の机に向かい、万年筆で便せんに手紙を書いている。便せんのいちばん下に、小さな紙を 1 枚、書き足すように貼り付けている。机の上には、角をきちんとそろえた紙の束。
GPT の段落:
若草色の丸い体のロボット。机の上の紙を虫めがねでのぞきこみ、1 か所を指さしている。もう片方の手に、文字盤に数字の無いストップウォッチを持っている。
Gemini の段落:
からし色の丸い体のロボット。机に向かって、長い巻紙に羽根ペンで書いている。巻紙は机の端からあふれて床の上に長く垂れ、何重にも巻いている。
Grok の段落:
朱色の四角い体のロボット。小さなメモ用紙 1 枚を、両手でこちらへ差し出している。となりの床には、ロボットの背より高い大きな砂時計があり、砂はほとんど下に落ちている。
Nano Banana Pro の段落:
藤色の丸い体のロボット。画架の前で絵筆を持ち、花びんの絵を描いている。ロボットの横の台には青い花びんがあり、黄色いチューリップが 5 本いけてある。画架の絵の中の花びんには、チューリップが 6 本描かれている。
GPT-Image-2.5 Sunburst の段落:
水色の四角い体のロボット。小さなリュックを背負い、低い脚立に乗って、無地の木の看板に刷毛で色を塗っている。脚立の足もとに、小さながま口の財布が 1 つ置いてある。
Seedance の段落:
明るい金色の丸い体のロボット。赤い蝶ネクタイを付け、片手に映画の撮影のカメラ、もう片方の手にマイクを持っている。足もとには、金色の硬貨が高く積まれている。
Kling の段落:
桃色の四角い体のロボット。頭にパーカーのフードをかぶり、小さな映画の撮影のカメラを持って、その場でくるりと素早く振り向いている。体のまわりに、回る動きを表す紙の帯が弧を描いている。
Veo の段落:
生成り色の丸い体のロボット。旅行かばんを足もとに置き、小さな花束を抱えて、駅のホームのベンチに座っている。となりに、同じ形で一回り小さい空色の新しいロボットが座り、ロボットからバトンを受け取っている。
Runway の段落:
灰色の四角い体のロボット。台車に載った映画の撮影のカメラの横に立ち、台車ごと前へ進んでいる。片手に開いた傘、もう片方の手に閉じた傘を持っている。
集合写真の文(全文)
GPT-Image-2.5 Sunburst・横長(1536×1024)です。
雑誌の最後のページに使う、横長のイラスト。色紙と粘土で作った小さな模型を、やわらかい光で撮ったような絵。背景は無地のクリーム色の紙。オリジナルの小さなロボットが 10 体、2 列に並んだ集合写真。前の列の 5 体は、左から、群青色の四角いロボット(万年筆を持つ)、若草色の丸いロボット(虫めがねを持つ)、からし色の丸いロボット(巻紙を持つ)、朱色の四角いロボット(小さなメモを持つ)、藤色の丸いロボット(絵筆を持つ)。後ろの列の 5 体は、左から、水色の四角いロボット(リュックを背負う)、金色の丸いロボット(赤い蝶ネクタイ)、桃色の四角いロボット(フードをかぶる)、生成り色の丸いロボット(小さな花束を持つ)、灰色の四角いロボット(閉じた傘を持つ)。どのロボットも顔は丸い目が 2 つだけで、頭に先が玉のアンテナが 1 本。既存のアニメ・映画・ゲームのキャラクターや、会社のマスコット・ロゴには似せない。絵の中には、文字・数字・ロゴ・記号を描かない。
まとめ
- 中身は記事の結果だけで、24 ページの雑誌になりました。新しく作った絵は 16 枚・70.2 クレジットです。
- 表紙の選考会では、5 つのうち 4 つが上の余白の指示を守れませんでした。連載で見た外れが、雑誌づくりでも出ています。
- うまくいかなかったことの多くは、AI が見込みで書いた所と、決め打ちした所でした。
参考にした公式の情報
執筆者
株式会社Game 代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。
この記事は、Claude Code を使って執筆しました。画面の画像は、検証環境で実際に操作して撮影したものです(引用の画像は出典を記載しています)。内容の誤りはお問い合わせからお知らせください。


