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ハック!でAI

AIで映像を作る 第5回

ASMR 動画は AI で作れる? 切る・たたく音と映像のずれを測ってプロンプトごと公開

佐々木 航@w_sasakiwith Claude Code読了 約29分
包丁で切られた紫の石けん、机に触れる人さし指、白い器に注がれるはちみつ、雨のしずくが付いた夜の窓の、動画生成 AI で作った 4 つのコマを並べた画像

この記事でわかること

  • ASMR の 6 場面を音つきで作り、音と映像のずれを測った結果
  • あとから効果音を付ける方法と、そのときに気をつけること
  • 18 本の動画と、動画・効果音のプロンプトの全文

確認した環境: YOBITSUGI AI で各モデルを実行 / 2026年10月15日に確認

ASMR の動画は、音まで動画生成 AI に作らせて使えるのでしょうか。今回の答えは「4 秒の手元の動画なら音つきで作れた。ただし音が 0.1 秒ほど遅れる本があり、切る場面は形が崩れやすい」です。石けんを切る・机を指でたたく・雨が窓に当たるなど 6 場面を、音つきで作れる 4 つのモデルで 4 秒ずつ作り、包丁や指が当たったコマと音の山のずれを測りました。音の山の数が当たりとそろった 4 本のうち、Grok Imagine Video 1.5 の机はずれがコマ 1 つ分(約 42 ミリ秒)より小さく、ほかの 3 本は音が 65〜137 ミリ秒遅れていました。あとから効果音を置く方法も試しましたが、効果音も頼んだ回数どおりとは限りませんでした。

結果の早見

表。石けんを切るは Kling 3.0 が 1 / 4・ずれ +67 と −25 ミリ秒・音の山 10・88.5 クレジット、Veo 3.1 が 3 / 4・+122 ミリ秒・音の山 6・70.2。りんごを切るは Gemini Omni Flash が 3 / 4・+65〜+90 ミリ秒・音の山 4・72.4、Grok Imagine Video 1.5 が 2 / 4・+125 ミリ秒・音の山 1・98.3。はちみつを注ぐは Kling 3.0 が 4 / 4・音がほぼ無い −63.2 LUFS、Gemini Omni Flash が 4 / 4・触れる前から鳴る −51.8 LUFS。木の机を指でたたくは Kling 3.0 が 4 / 4・+105〜+137 ミリ秒・音の山 4、Grok が 3 / 4・ずれは 1 コマより小さい・音の山 2。窓に雨が当たるは Veo 3.1 が 4 / 4・−28.6 LUFS、Grok が 3 / 4・−49.4 LUFS。紙をめくるは Veo 3.1 が 3 / 4・−112 ミリ秒・音の山 13、Gemini Omni Flash が 4 / 4・−63 と +77 ミリ秒・音の山 17
6 つの場面と 4 つのモデルの組ごとの、映像の 4 項目で守れた数、当たったコマから音の山までのずれ(±42 ミリ秒ほどの幅)、1 本のクレジット撮影・作図: 編集部
  • 映像: 12 本のうち 5 本が 4 項目をすべて守りました。崩れが多かったのは包丁で切る場面で、切ったのに石けんが小さくならない、などが出ました。頼んだ回数を守ったのは、当たりのある 8 本のうち 3 本です。
  • 音: 12 本とも音が入り、文字起こしで言葉は出ませんでした。大きさは −63.2〜−21.1 LUFS で、本によって 40 LU ほど違いました。
  • ずれ: 音の山が当たりと同じ数だった 4 本では、Grok の机はコマ 1 つ分より小さく(測れる範囲で 0)、Grok のりんご・Gemini Omni Flash のりんご・Kling 3.0 の机は音が 65〜137 ミリ秒遅れました。どの値にも ±42 ミリ秒ほどの読みの幅があります。切る音や紙の音は山が多く、どれが当たりの音かは決められませんでした。
  • あとから付けた効果音: 音つきで作った動画の音を消し、ElevenLabs の効果音を当たりのコマに置いた 6 本も載せています。
  • 料金: 1 本(4 秒)は 70.2〜98.3 クレジット、効果音は 0.4〜1.4 クレジットでした。場面ごとにモデルが違うので、順位は付けません。

作り方と見方

使ったモデル

記録に残ったモデルの名前 できた動画 公式の説明
Kling 3.0 kling-3.0 4.04 秒・音あり 音ありと音なしの作り方があり、音ありのほうが高い
Veo 3.1 veo-3.1-fast-generate-preview 4.00 秒・音あり 音つきの動画のモデル。早ければ 2026年10月22日に提供終了の予定
Gemini Omni Flash gemini-omni-1.1-flash 4.00 秒・音あり 既定で動画に合った音を付ける。見えない透かし(SynthID)が入る
Grok Imagine Video 1.5 grok-imagine-video-1.5 4.04 秒・音あり 既定で音が付く
ElevenLabs の効果音 eleven-sfx mp3・1.04〜4.05 秒 文から効果音を作る。1 回 30 秒まで
  • 動画はどれも 1280×720・1 秒 24 コマです。Veo 3.1 は道具の既定で、速い版(Fast)が使われました。4 つとも、1 本目に音が入っているのを確かめてから残りを作りました。
  • Runway Gen-4.5 は第1回の 3 本に音が無かったため、Seedance 2.5 は料金が予算に合わないため、使っていません。

場面とモデルの組

  • 1 つの場面を 2 つのモデルで作りました。どの 2 つの組も 1 回ずつになるよう、結果を見る前に割り当てています。
  • 文は英語で、同じ場面の 2 つのモデルに一字一句同じ文を渡しました。長さは Veo 3.1 が選べるいちばん短い 4 秒にそろえました。

音の付け方 2 つ

  • (A) 音つきで作る: 映像と音を一緒に作らせます。文の中に「Sound: …」と音の説明を書きました。
  • (B) あとから効果音を付ける: (A) で作った 12 本の動画から音を消し、その映像に ElevenLabs の効果音を ffmpeg(動画や音を加工するコマンド)で重ねます。映像を同じにして、音の付け方だけを比べるためです。重ね方は、場面全体の音を 0 秒から重ねる方法と、1 回分の音の山を当たりのコマに置く方法の 2 つで、動画で載せたのは後者の 6 本です。

見たこと(先に決めた項目)

映像は 1/24 秒ずつのコマで 4 項目を数えました(条件が 2 つ以上なら、全部を満たして ○)。

  1. 動き: 指示した動作が出た
  2. 回数: 頼んだ回数どおり(はちみつは途切れない、雨は当たり続ける)
  3. 物の崩れなし: 切った物が戻らない・増えたり消えたりしない・注いだはちみつが減らない
  4. 手の崩れなし: 指や手の形が崩れない。顔・字・ロゴが出ない

音は聞いて確かめていません。測ったのは、音の有無・大きさ(ffmpeg の ebur128 と volumedetect)・言葉の有無(文字起こしに通す)と、ずれです。ずれは、映像の当たりのコマ(刃が板に着いた・指先が机に触れた・ページが平らに着いた)を先に読み、あとから ±250 ミリ秒の中でいちばん近い音の山と比べました。数えたのは編集部(Claude Code を使用)です。

  • 音の山: 10 ミリ秒の窓・5 ミリ秒おきの音の大きさで、前後 60 ミリ秒でいちばん大きく、最大から 18 dB 以内、前後の谷より 6 dB 以上高い所です。
  • 測れる細かさ: 当たりはコマから読むので 1 コマ(約 42 ミリ秒)より細かくは決まらず、読み直すと 1 コマ前後することもありました。ずれには ±42 ミリ秒(ページと Veo 3.1 の石けんは ±83 ミリ秒)の幅があるとし、それより小さい値は「コマ 1 つ分より小さい(測れる範囲で 0)」と書きます。

場面ごとの結果

1. 石けんを切る

Kling 3.0 は映像 1 / 4・88.5 クレジット。刃を横に引いて切り、1.79 秒には一切れが前に離れている。刃に字とマークの刻印がある。音の波形には山が 10 あり、1.21 秒と 3.50 秒の赤い線の近くにも山がある。効果音を当たりに置いた波形は、赤い線の所に 2 つの山。Veo 3.1 は映像 3 / 4・70.2 クレジット。0.71 秒に刃が板に着き、1.67 秒に一切れが板に倒れる。音の山は 6 で、赤い線の 122 ミリ秒後に山
石けんを切る場面のコマと音の波形。赤い線は刃が板に着いたコマ、黒い三角は音の山(絵は動画生成 AI の出力)撮影・作図: 編集部
  • Kling 3.0(1 / 4): 刃を横に引いて切り、切り離せたのは 1 回でした。切ったあとも残りの石けんが小さくならず、丸い形から角ばった形に変わりました。刃には字とマークの刻印が描かれました(元の画質で拡大しても、読める名前ではありません)。
  • Veo 3.1(3 / 4): 0.71 秒に刃が板に着き、1.67 秒に一切れが倒れました。2 回目は最後まで板に着きません。
  • 音: 2 本とも山が 6〜10 と当たりより多く、ずれ(+67・−25・+122 ミリ秒)は参考の値です。
  • 編集部の見立てでは、断面の細かい粒まで写る Veo 3.1 のほうが、寄りの画として整っていました。

石けんを切る(3 本)

石けんを切る・Kling 3.0(音つきで作った)。4.04 秒・1280×720Kling 3.0(kling-3.0)
石けんを切る・Veo 3.1(音つきで作った)。4.00 秒・1280×720Veo 3.1(veo-3.1-fast-generate-preview)
石けんを切る・Kling 3.0 の映像に、効果音を当たりに合わせて置いた。4.04 秒映像 Kling 3.0・効果音 ElevenLabs

Kling 3.0 と Veo 3.1 に渡した文(2 つとも同じ文。設定は 4 秒・16:9・文だけ。Kling 3.0 は sound をオン)

テキスト
ASMR close-up video, hands only. A block of pale purple soap sits on a white cutting board. One hand holds a small kitchen knife and slowly cuts straight down through the soap three times, one cut at a time, and each thin slice falls over onto the board. Sound: a crisp, dry crunch as the blade goes through the soap, and a light tap when the blade reaches the board, for every cut. No music, no voice. The camera stays still, close-up from a slightly high angle, soft daylight. No face, no text, no logos.

ElevenLabs(効果音)に渡した文(上は場面全体・4 秒、下は 1 回分・1 秒)

テキスト
ASMR close-up: three slow, crisp, dry knife cuts through a bar of soap on a cutting board, each ending with a light tap of the blade on the board, about one second apart. Quiet room, no music, no voice.
テキスト
ASMR close-up: one crisp, dry knife cut through a bar of soap, ending with a light tap of the blade on a cutting board. Quiet room, no music, no voice.

2. りんごを切る

Gemini Omni Flash は映像 3 / 4・72.4 クレジット。0.46・1.63・2.63・3.67 秒に刃が板に着く。音の波形には山が 4 つだけあり、どれも赤い線の少しあと。効果音を当たりに置いた波形は、赤い線の所に 4 つの山。Grok Imagine Video 1.5 は映像 2 / 4・98.3 クレジット。0 秒から刃が板に着いていて、1.17 秒には 2 枚の一切れが板にある。3.50 秒に刃が板に着き、その 125 ミリ秒後にただ 1 つの山
りんごを切る場面のコマと音の波形。赤い線は刃が板に着いたコマ(絵は動画生成 AI の出力)撮影・作図: 編集部
  • Gemini Omni Flash(3 / 4): 刃が板まで 4 回、1.00〜1.17 秒の間隔で下りました。ただ一切れは 2 枚しか増えず、寄りと引きの画面が約 0.5 秒ごとに入れ替わります。
  • Grok Imagine Video 1.5(2 / 4): 1 回引いただけで 3 枚分の切れ目ができ、1.13 秒に 2 枚が一度に倒れました。刃が板まで下りたのは 3.50 秒の 1 回です。
  • 音: Gemini Omni Flash は山が 4 つだけで、4 回とも当たりの 65〜90 ミリ秒あと。Grok は山が 1 つだけで、3.50 秒の当たりの 125 ミリ秒後でした(2 枚が倒れた所に山は無し)。
  • 編集部の見立てでは、断面の色と一切れの重なりは Grok のほうがはっきり写っていました。

りんごを切る(3 本)

りんごを切る・Gemini Omni Flash(音つきで作った)。4.00 秒・1280×720Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash)
りんごを切る・Grok Imagine Video 1.5(音つきで作った)。4.04 秒・1280×720Grok Imagine Video 1.5(grok-imagine-video-1.5)
りんごを切る・Gemini Omni Flash の映像に、効果音を当たりに合わせて置いた。4.00 秒映像 Gemini Omni Flash・効果音 ElevenLabs

Gemini Omni Flash と Grok Imagine Video 1.5 に渡した文(2 つとも同じ文。設定は 4 秒・16:9・文だけ)

テキスト
ASMR close-up video, hands only. Half of a red apple lies cut side down on a wooden cutting board. One hand holds the apple and the other hand slices it with a kitchen knife into four thin slices, one slice at a time, about one per second, each cut going all the way down to the board. Sound: a crisp crunch of the apple and a soft knock of the knife on the wooden board for every slice. No music, no voice. The camera stays still, close-up from the side, soft daylight. No face, no text, no logos.

ElevenLabs(効果音)に渡した文(上は場面全体・4 秒、下は 1 回分・1 秒)

テキスト
ASMR close-up: four crisp knife slices through a fresh apple, each ending with a soft knock of the knife on a wooden cutting board, about one second apart. Quiet room, no music, no voice.
テキスト
ASMR close-up: one crisp knife slice through a fresh apple, ending with a soft knock of the knife on a wooden cutting board. Quiet room, no music, no voice.

3. はちみつを注ぐ

Kling 3.0 は映像 4 / 4・88.5 クレジット。1.08 秒にはちみつの流れが器の底に触れ、4 秒には器の底にたまる。音の波形はほとんど平らで、ほぼ無音。効果音を合わせて置いた波形は、赤い線から細かい山が続く。Gemini Omni Flash は映像 4 / 4・72.4 クレジット。1.38 秒に流れが器に触れる。音は 0 秒から小さく続いている
はちみつを注ぐ場面のコマと音の波形。赤い線ははちみつが器に触れたコマ(絵は動画生成 AI の出力)撮影・作図: 編集部
  • 2 本とも 4 / 4 でした。流れは途切れず、器のはちみつは増えていきます。器に触れたのは 1.08 秒(Kling 3.0)と 1.38 秒(Gemini Omni Flash)です。
  • 音: Kling 3.0 は −63.2 LUFS で、ほぼ無音でした。Gemini Omni Flash は 0 秒から小さな音(−51.8 LUFS)が続き、器に触れた時刻との差は測れませんでした。効果音は、出始めを器に触れたコマに合わせて重ねました。
  • 編集部の見立てでは、はちみつが器で折り重なる様子は、2 本とも寄りで写っていました。

はちみつを注ぐ(3 本)

はちみつを注ぐ・Kling 3.0(音つきで作った)。4.04 秒・1280×720Kling 3.0(kling-3.0)
はちみつを注ぐ・Gemini Omni Flash(音つきで作った)。4.00 秒・1280×720Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash)
はちみつを注ぐ・Kling 3.0 の映像に、効果音を器に触れた時刻から重ねた。4.04 秒映像 Kling 3.0・効果音 ElevenLabs

Kling 3.0 と Gemini Omni Flash に渡した文(2 つとも同じ文。設定は 4 秒・16:9・文だけ。Kling 3.0 は sound をオン)

テキスト
ASMR close-up video, hands only. A hand tilts a small clear glass jar and pours thick golden honey in a thin, steady stream into a small white ceramic bowl on a wooden table. The honey slowly piles up and folds over itself in the bowl, and the bowl fills a little. Sound: a soft, sticky, quiet pouring sound. No music, no voice. The camera stays still, close-up, warm soft light. No face, no text, no logos.

ElevenLabs(効果音)に渡した文(場面全体・4 秒)

テキスト
ASMR close-up: thick honey pouring in a thin steady stream into a small ceramic bowl, soft, sticky and quiet. No music, no voice.

4. 木の机を指でたたく

Kling 3.0 は映像 4 / 4・88.5 クレジット。0.92・1.33・2.00・2.33 秒に指先が机に触れる。音の波形には山が 4 つだけあり、どれも赤い線の少しあと。効果音を当たりに置いた波形には、赤い線の所の山のほかに、その前に 2 つずつ山がある。Grok Imagine Video 1.5 は映像 3 / 4・98.3 クレジット。1.04 秒と 3.50 秒に指が机に下りる。音の山は 2 つだけで、赤い線とほぼ重なる
木の机を指でたたく場面のコマと音の波形。赤い線は指先が机に触れたコマ(絵は動画生成 AI の出力)撮影・作図: 編集部
  • Kling 3.0(4 / 4): 4 回たたきました(0.92・1.33・2.00・2.33 秒)。
  • Grok Imagine Video 1.5(3 / 4): たたいたのは 2 回(1.04・3.50 秒)で、そのあいだは指を上げて止めています。
  • 音: 2 本とも山の数が当たりと同じでした。Grok は 2 回ともずれがコマ 1 つ分より小さく(測れる範囲で 0)、Kling 3.0 は 4 回とも音が遅く +105〜+137 ミリ秒でした(±42 ミリ秒の幅を見ても 60 ミリ秒以上遅い)。
  • 効果音: 「1 回分」の効果音に山が 3 つ(しきい値を変えると 2〜3)あり、たたく前に 2 つずつ余分な山が入りました。
  • 編集部の見立てでは、机すれすれから写した Kling 3.0 のほうが、触れる瞬間が見やすい画でした。

木の机を指でたたく(3 本)

木の机を指でたたく・Kling 3.0(音つきで作った)。4.04 秒・1280×720Kling 3.0(kling-3.0)
木の机を指でたたく・Grok Imagine Video 1.5(音つきで作った)。4.04 秒・1280×720Grok Imagine Video 1.5(grok-imagine-video-1.5)
木の机を指でたたく・Kling 3.0 の映像に、効果音を当たりに合わせて置いた。4.04 秒映像 Kling 3.0・効果音 ElevenLabs

Kling 3.0 と Grok Imagine Video 1.5 に渡した文(2 つとも同じ文。設定は 4 秒・16:9・文だけ。Kling 3.0 は sound をオン)

テキスト
ASMR close-up video, one hand only. A relaxed hand rests on a smooth light wooden desk. The index finger lifts and taps the desk four times slowly, about once per second, with the fingertip. Sound: a soft, clear wooden knock each time the fingertip touches the desk, in a quiet room. No music, no voice. The camera stays still, side view at desk level, soft daylight. No face, no text, no logos.

ElevenLabs(効果音)に渡した文(上は場面全体・4 秒、下は 1 回分・1 秒)

テキスト
ASMR close-up: a fingertip tapping a smooth wooden desk four times, slowly, about once per second, soft clear wooden knocks in a quiet room. No music, no voice.
テキスト
ASMR close-up: a single soft, clear knock of a fingertip on a smooth wooden desk in a quiet room. No music, no voice.

5. 窓に雨が当たる

Veo 3.1 は映像 4 / 4・70.2 クレジット。0 秒は街の明かりがぼけた窓だけで、1 秒からしずくが付き、2.5 秒には筋になって流れる。音は 4 秒のあいだ続き、無音の区間は無い。効果音を重ねた波形は小さく平らに続く。Grok Imagine Video 1.5 は映像 3 / 4・98.3 クレジット。暗い窓に細かいしずくと筋があり、4 秒のあいだほとんど変わらない。音は小さく、ところどころに細い山がある
窓に雨が当たる場面のコマと音の波形(絵は動画生成 AI の出力)撮影・作図: 編集部
  • Veo 3.1(4 / 4): 0.5 秒からしずくが当たり始め、筋になって流れ落ちました。音は −28.6 LUFS で、無音の区間はありません。
  • Grok Imagine Video 1.5(3 / 4): しずくはほとんど動かず(となりのコマとの差の中央値 0.46。Veo 3.1 は 2.59)、新しく当たるしずくは見分けられませんでした。音は −49.4 LUFS で、始めの 0.42 秒は −50 dB より小さい音でした。
  • 目印が無い場面なので、ずれは測らず、効果音は 0 秒から重ねました。
  • 編集部の見立てでは、街の明かりがしずくに映る Veo 3.1 は明るく動きが大きく、Grok は暗く静かな画でした。

窓に雨が当たる(3 本)

窓に雨が当たる・Veo 3.1(音つきで作った)。4.00 秒・1280×720Veo 3.1(veo-3.1-fast-generate-preview)
窓に雨が当たる・Grok Imagine Video 1.5(音つきで作った)。4.04 秒・1280×720Grok Imagine Video 1.5(grok-imagine-video-1.5)
窓に雨が当たる・Veo 3.1 の映像に、効果音を 0 秒から重ねた。4.00 秒映像 Veo 3.1・効果音 ElevenLabs

Veo 3.1 と Grok Imagine Video 1.5 に渡した文(2 つとも同じ文。設定は 4 秒・16:9・文だけ)

テキスト
ASMR close-up video. A window glass at night, seen from inside a dark room. Rain hits the outside of the glass: small drops land on it and some of them run down in thin streaks. The city lights outside are blurred into soft orange and blue dots. Sound: steady soft rain tapping on the glass. No thunder, no music, no voice. The camera stays still. No people, no text, no logos.

ElevenLabs(効果音)に渡した文(場面全体・4 秒)

テキスト
ASMR: steady soft rain tapping on a window glass, heard from inside a quiet room. No thunder, no music, no voice.

6. 紙をめくる

Veo 3.1 は映像 3 / 4・70.2 クレジット。日の当たる木の机の本で、2 秒にページが立ち、3.67 秒に左へ平らに着く。めくったのは 1 枚。音の山は 13 あり、赤い線の 112 ミリ秒前の山がいちばん近い。効果音を当たりに置いた波形は、3 秒すぎから山が続く。Gemini Omni Flash は映像 4 / 4・72.8 クレジット。1.71 秒と 3.71 秒にページが平らに着く。音の山は 17
紙をめくる場面のコマと音の波形。赤い線はページが平らに着いたコマ(絵は動画生成 AI の出力)撮影・作図: 編集部
  • Veo 3.1(3 / 4): めくったのは 1 枚で、3.67 秒に平らになりました。
  • Gemini Omni Flash(4 / 4): 2 枚をめくり、1.71 秒と 3.71 秒に平らに着きました。ページの裏に字のような薄い模様が写ります。
  • 音: 2 本とも山が多く(13 と 17)、ずれ(−112・−63・+77 ミリ秒)は参考の値です。
  • 編集部の見立てでは、斜めの日差しが入る Veo 3.1 は、ページの影の動きまで写っていました。

紙をめくる(3 本)

紙をめくる・Veo 3.1(音つきで作った)。4.00 秒・1280×720Veo 3.1(veo-3.1-fast-generate-preview)
紙をめくる・Gemini Omni Flash(音つきで作った)。4.00 秒・1280×720Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash)
紙をめくる・Veo 3.1 の映像に、効果音を当たりに合わせて置いた。4.00 秒映像 Veo 3.1・効果音 ElevenLabs

Veo 3.1 と Gemini Omni Flash に渡した文(2 つとも同じ文。設定は 4 秒・16:9・文だけ)

テキスト
ASMR close-up video, hands only. An open hardcover book with blank cream pages lies on a wooden table. One hand slowly turns two pages, one at a time, and each page settles flat onto the left side. Sound: the soft rustle of paper as each page turns, and a gentle flap when it lands. No music, no voice. The camera stays still, close-up from a slightly high angle, soft daylight. No face, no text on the pages, no logos.

ElevenLabs(効果音)に渡した文(上は場面全体・4 秒、下は 1 回分・1.5 秒)

テキスト
ASMR close-up: two pages of a hardcover book turned slowly one after another, soft paper rustle and a gentle flap as each page lands. Quiet room, no music, no voice.
テキスト
ASMR close-up: one page of a hardcover book turned slowly, a soft paper rustle ending with a gentle flap as the page lands. Quiet room, no music, no voice.

音と映像のずれ

横軸はミリ秒で、点ごとに読みの幅(±42 ミリ秒、ページと Veo 3.1 の石けんは ±83 ミリ秒)の横線がある。Kling 3.0 は 6 回のうち 1 コマ以内 1、1〜3 コマ 3、3 コマより外 2 で、指でたたく 4 回は +105〜+137 ミリ秒にまとまる。Veo 3.1 は 2 回とも 1〜3 コマ。Gemini Omni Flash は 6 回とも 1〜3 コマで、多くが +65〜+90 ミリ秒。Grok Imagine Video 1.5 は 3 回のうち 1 コマ以内 2、1〜3 コマ 1。効果音を 0 秒から重ねたものは、1 コマ以内 2、1〜3 コマ 6、3 コマより外 3、山なし 6 で、ばらばらに散る。効果音を当たりに置いたものは 17 回とも 1 コマ以内
当たり 17 回の、当たりのコマから音の山までのずれ。モデルごとと、効果音の 2 つの付け方。点の横の線は、当たりをコマで読む幅撮影・作図: 編集部
  • 音つきで作った音: 17 回のうち 1 コマ以内が 3 回、1〜3 コマが 12 回、それより外が 2 回でした。境目に近い値は、読みの幅で隣の区分に移ることがあります。山の数が当たりと同じ 4 本では、1 本の中でずれの向きがそろっていました(Kling 3.0 の机と Gemini Omni Flash のりんごは毎回遅く、Grok の机はコマ 1 つ分より小さい)。
  • しきい値を変えると(あとから足した確かめ): 最大からの幅(12〜30 dB)・谷との差(3〜10 dB)・窓(5〜40 ミリ秒)を変えると、そろった 4 本の山は 1〜8 個に動きます。山の数がそろったままなら、ずれは Grok の机が −4〜+20、ほかの 3 本が +63〜+147 ミリ秒でした。
  • 効果音を 0 秒から重ねた音: 6 回は ±250 ミリ秒に山が無く、3 コマ以内だった 8 回も、効果音の山が多い(机の音は 11〜13)ために近くにあったもので、合わせてはいません。
  • 効果音を当たりに置いた音: 読んだ当たりのコマとの差は、17 回とも 3 ミリ秒以内でした(置き方の確かめ)。コマの読みの幅は、この方法でも残ります。

あとから効果音を付けるとき

  • 回数どおりとは限りません: 場面全体の効果音の山は、「3 回切る」が 2、「4 枚に切る」が 5、「4 回たたく」が 12、「2 枚めくる」が 14 でした(しきい値を変えると 1〜6・3〜8・11〜13・9〜18)。「1 回分」でも、机の音は山が 2〜3、紙の音は 2〜8 ありました。使う前に、波形で 1 回分の山を確かめてください。
  • 大きさは別に合わせます: 作られたままの大きさで重ねたので、動画で載せた 6 本では元の音と 2.4〜19.3 LU 違います。
  • 料金は小さく、手間は大きい: 効果音は 1 本 0.4〜1.4 クレジットですが、当たりのコマを読む作業が要ります。
  1. 当たりの時刻を読む

    ffmpeg でコマを書き出し、指が触れたコマの番号を 24 で割って秒にします。

  2. 効果音の山の時刻を調べる

    波形を見て、いちばん大きな山の秒を調べます(今回の机の音は 0.46 秒)。

  3. ずらして重ねる

    「当たりの秒 − 山の秒」だけ遅らせて重ねます。下は 2 回分の例です。

ターミナル
ffmpeg -i video.mp4 -i knock.mp3 -filter_complex "[1:a]aresample=48000,asplit=2[a][b];[a]adelay=457:all=1[a1];[b]adelay=873:all=1[b1];anullsrc=r=48000:cl=stereo,atrim=0:4.04[base];[base][a1][b1]amix=inputs=3:normalize=0:duration=first[out]" -map 0:v -map "[out]" -c:v copy -c:a aac out.mp4

adelay はミリ秒で、当たり(0.917 秒・1.333 秒)から山の秒(0.46 秒)を引いた値です。無音の土台(anullsrc)に重ねると、音の長さが動画とそろいます。

料金と時間

表。Kling 3.0 は音つき 4 秒で 1 本 88.5 クレジット・1 秒 22.1・作る秒 154.1〜202.6・3 本で 265.4。Veo 3.1 は 70.2・17.6・35.7〜44.4 秒・3 本で 210.6。Gemini Omni Flash は 72.4〜72.8・18.1〜18.2・31.8〜37.1 秒・3 本で 217.6。Grok Imagine Video 1.5 は 98.3・24.6・40.1〜46.2 秒・3 本で 294.8。効果音は 0.4〜1.4・1.4〜2.3 秒・10 本で 10.2。文字起こしは 12 本で 0.5。合計 999.1 クレジット
1 本(4 秒)のクレジットと 1 秒あたり、作るのにかかった秒、本数と合計撮影・作図: 編集部
  • Kling 3.0 は音つきの 4 秒で 88.5 クレジットでした。第1回で音を付けずに作った 5 秒は 73.7 クレジットです。
  • 作る秒は、Kling 3.0 が 154.1〜202.6 秒、ほかの 3 つは 31.8〜46.2 秒でした(1〜3 本を同時に作ったときの秒)。
  • 合計は 999.1 クレジットです。やり直しと、断られた物はありません。

ASMR のプロンプトのこつ(今回試した分だけ)

今回の文に入れた指示が、何本で守られたかを数えました。別の書き方と比べた試しではありません。

効いたこと

  • 手元だけ・顔なし: 12 本とも顔は写りませんでした。
  • 音の説明と「音楽と声なし」: 12 本とも音が入り、言葉は出ませんでした。「静かな音」と書いたはちみつの 2 本は、音がいちばん小さい 2 本でした。
  • カメラを止める: 11 本で止まりました(Gemini Omni Flash のりんごを除く)。

効かなかったこと

  • 回数: 守ったのは 8 本のうち 3 本でした(4 秒が短かった可能性もありますが、長さを変えた試しはしていません)。
  • 「1 秒に 1 回」: その間隔だったのは Gemini Omni Flash のりんご(1.00〜1.17 秒)だけで、Kling 3.0 の机は 0.33〜0.67 秒でした。
  • 字やロゴなし: Kling 3.0 の包丁に刻印が描かれ、Gemini Omni Flash の紙に字のような模様が写りました。

気をつけること

  • 1 本ずつ・4 秒・720p の結果です。 作り直すと結果が変わることがあります。1 つの場面は 2 つのモデルでしか作っていません。
  • 音は聞いて確かめていません。 数値だけです。聞き比べるときは、上の動画を再生してください。
  • 当たりのコマは目で読んだ値です。 ずれには ±42 ミリ秒ほどの幅があり、音の山の数はしきい値で変わります。
  • Veo 3.1 は、早ければ 2026年10月22日に提供が終わる予定です。 後継は Gemini Omni Flash です。
  • 仕事で使う前に、各社の利用の決まりを確かめてください。

まとめ

  • 「ASMR 動画は AI で作れる?」への今回の答えは、「4 秒の手元の動画なら音つきで作れた。ただし音が 0.1 秒ほど遅れる本があり、切る場面は形が崩れやすい」です。
  • 当たりと音の山の数がそろったのは 4 本で、Grok Imagine Video 1.5 の机はずれがコマ 1 つ分より小さく、Kling 3.0 の机は 4 回とも約 0.1 秒遅れていました。
  • 音を当たりにそろえたいときは、効果音を当たりのコマに置く方法があります。効果音の山の数を確かめてから使ってください。

同じ連載の第1回はVFX 映像はつくれる?! 爆発・魔法・変身を動画生成 AI で作ってプロンプトごと公開です。

参考にした公式の情報

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執筆者

佐々木 航@w_sasaki

with Claude Code

プロフィール

株式会社Game 代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

この記事は、Claude Code を使って執筆しました。画面の画像は、検証環境で実際に操作して撮影したものです(引用の画像は出典を記載しています)。内容の誤りはお問い合わせからお知らせください。

連載

AIで映像を作る
全 6 回の目次
  1. 1VFX 映像はつくれる?! 爆発・魔法・変身を動画生成 AI で作ってプロンプトごと公開
  2. 2SF 映像は動画生成 AI でどこまで作れる? 宇宙船・ロボットをプロンプトごと公開
  3. 3映画のようなバトルシーンは AI で作れる? 剣・格闘・空中戦の映像とプロンプトを公開
  4. 4動画生成 AI は物理法則を守る? 落下・水・布・ドミノを作ってコマで確かめた
  5. 5ASMR 動画は AI で作れる? 切る・たたく音と映像のずれを測ってプロンプトごと公開(この記事)
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